福長邸
老人介護のための住宅
今まで住んでいた戸建て住宅は、購入してから既に30年以上が過ぎ、子供たちは皆成人し外に出る。住宅には介護を必要とするおばあちゃんと建て主ご夫婦のみとなった。
年月は、大きく今までとは違った生活を強いてくる。そのような中、今回、新しい生活が出来るように住宅の中身を全面改修した。
おばあちゃんとの関係を近接させ、介護も出来、一緒に生活できるようにした。その為に、今まで遮られていた部屋の壁を取り除き、大きな一室空間にした。そして、必要なときは可動式パーテーションで遮ることも出来るように変えた。
今となっては、既に何も隠すものはなく、ただの家族が寄りつどう場所と介護スペースがあればいい。そして、おばあちゃんの生活を侵害しないよう配慮したおばあちゃんのための空間となった。
グリーンゲートシティマンション
大樹の国
江東区大島グループホーム新築工事
集いて住まう建物
今、集いて住まうは花盛り。グループホーム然り、コレクティブハウス、シェアハウス、高齢者住宅と、これからの住まい方を示唆している。
この建物は都心の密集市街地の一角に位置し、周囲を古い建物によって囲まれた狭隘敷地に建った、老人の方々のための共同住宅(グループホーム)である。
寝る場所だけは個別に確保しているが、食事もお風呂も一緒、トイレも共用になっている。ダイニングでは皆と一緒に食事をつくり食事をすることになる。リビングでは皆とおしゃべりし、テレビを鑑賞し、ゲームをし、そしてひとりで読書もする。たまには外出もできる。
プライバシーは最低限確保しながら、皆との共同生活をする。
小沼邸改修工事
家具化建築
都内下町の、ひとり暮らしのモダンおばあちゃんの住まいである。最近、上階には孫が外国から戻ってきて住み込んでいるようだ。どこにでも自由に動け、夜遅くても帰るのに心配ないというのがその理由のようだ。
おばあちゃんは一人で世界の秘境巡りをするのが楽しみ。集めてきた土産をすぐにでも飾れる場所がほしい。そしてどこにでも座り込み話し出す。いつでも必要なものがそこにあり、どこでも腰かけられるところがほしい。
テレビの設置場所も食事をする場所、ソファーの置き位置は決めているが、そんなものはどうでもよい。飾り棚は次にはみんなとのおしゃべり椅子に早変わり、アフリカの仮面やら槍やらと話題は賑やかである。固定したものではない、どんなシーンにも対応できる場所がいいのだ。
東漸寺幼稚園改修工事
エコ建築
関東では700年以上続く樹木に囲まれた名刹寺院の境内に立地する幼稚園である。
この建物は自然エネルギーを利用したエコ建築である。これらは、住宅においても多く利用できるところはあると思われる。園庭と園地裏側の林の温度差を利用し、夏は涼しい冷たい風を取り込み、冬は冷たい空気を除き暖かい空気を取り込もうとしている。その為の装置を建物の中に散りばめて入れ込んでいる。エントランスのウィング庇も、不要な熱は取り除き必要な光と熱は取り入れる、そのようにしつらえている。
西野妙子邸改修工事
家族をつなぐオープンスペース
当初の建物の間取りは、あまりに個割りにされた部屋の集合体を呈しており、風通し、採光の悪い薄暗いジメジメしたものであった。光、通風の考慮は当然必要であったが、一番の問題は、階段の上り口が廊下側にあったために一階の居間と二階を使用している子供との接触がないという、教育上の問題であった。
子供も一階の居間を通過しなけれれば上階に行けないようにすること、その為のオープンスペースを階段の上り口とし、居間もDKも外部テラスもオープンスペースとつなげた。そしてついには洗面もお風呂も玄関もオープンスペースと繋がることとなった。
オープンスペースは家族全員の行動の基点となった。
日本武道館補強工事(コンサル/株式会社 竹中工務店)
児玉平和墓苑計画 管理・事務施設、物販・レストラン施設、納骨堂他
ライオンズガーデン西浦和第2
場所の記憶を残した一本のケヤキ
この計画敷地にあった何本かの木のうち、このひときわ大きなケヤキの木はどうしても残したかった。
分譲マンションは建物の性格上、販売面積優先の世界である。だが、そのような必要条件は十分確保した上で
この木を残せれば、この地域の人々にっても、またこれから入ってくる新住民にとってもこの上ない共有のシンボルとなり続けるにちがいない、と思ったのである。結論的には、敷地にこの木をシンボルツリーとして残すこととなった。
当初計画上の足かせになると思われたこの木は、多くの問題解決と環境へのアメニティを生むこととなった。とりわけ、この長いエントランスアプローチは計画する上においては、なくてはならないもの、シンボルツリーをシンボル足りえるものにするに必須なものとなった。一本の木が多くの新たな発想を生み、この場所に新しい活力を与える地霊としての契機を生んだ。当初、残そうとした私の思いは正しかったのである。(当時のマンションデザインで一等をとった)設計は難題がたちあがれば立ち上がるほど、より良い設計に繋がる可能性は高い。
平松ビル計画
浦和有料老人ホーム計画
恵比寿西1丁目ビル計画
富士ヶ谷ビル計画
千歳船橋センタービル計画
N住宅計画案
生きがいをつなぐ二世帯住宅
コンクリートシェルと鉄骨の混構造。若夫婦と子供2人、それにおばあさんの二世帯住居である。
おばあさんは一階の茶室で生徒さんにお茶の作法を教えているので、若夫婦との玄関口は別に設けている。おばあさんの寝室は茶室の上の2階にあり、外には野菜つくりの好きなおばあさん用に屋上菜園がしつらえられている。
二階には子供用の2寝室と夫婦の寝室、それにおばあさんの寝室でつながっている。若夫婦の一階はダイニングと吹き抜けのあるリビングがあり、シェルルーフで出来た隙間よりの光と通風は心地良い空間となっている。北側廊下はリビングと茶室をつないでおり、上部より取り込んだ自然光をギャラリー用の北側採光としている。